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2006年3月

東野圭吾「トキオ」

34番 ☆☆☆☆

この作家さんも「はつもの」でした。本プロのコメント読んで、図書館で借りてきました。
登場人物は宮本拓実,麗子、そして長男時生。時生少年は遺伝性の病気を持っているかもしれないという宿命をもって誕生します。また夫妻も苦しみながらもそういう選択をします。として時生少年が重態になったとき、拓実は20年以上前のことをふと思い出します。「その頃、時生と会ったんだ・・・」という拓実。
そして時はさかのぼり、20代の拓実になります。出生の秘密がある青年ですが、そのことを自分なりに受け止められず、その日暮らしの日々。ところが花やしきで不思議な少年と出会います。トキオと名乗る少年はとにかく拓実にとって謎だらけ。そして、恋人だった千鶴がある男と共に失踪して、(どうもやばい事件に巻き込まれたらしい・・・)彼女を探す旅にトキオも同行します。その過程で、拓実は自分の過去と向き合い、すべて受け入れ、人間として成長していきます。そして二ヵ月後・・・日本坂トンネルの手前で・・・
拓実がトキオと出会うことで、人間がひとまわりもふたまわえりもおおきくなっていくその過程がとてもすばらしく思いました。トキオ少年が時々もらす不思議な言葉に導かれていく様子がなんともいえないです・・・
そしてラスト重態の時生に向って父拓実の言葉がいいです。(T_T)


kanakana > 「明日だけが未来じゃない」私はこの言葉にぐっと来ました。なんとなく展開というかラストは読めたんですが、それでも感動。さすが東野圭吾って感じです。 (2006/04/10 19:00)
ほっそ > kanakanaさん、レスありがとうございます。そうですね。ぐっとくるセリフがいくつかありましたね。私はラストの「花やしきで待ってる・・・」にまいりました。
また自分のことは他人に認めてもらいたいのに、自分自身のことを受け入れられない弱さが拓実の若いときにありましたよね。私の戒めとしたいと思います。またいらしてね! (2006/04/11 09:00)

重松清「その日の前に」

33番 ☆☆☆☆☆

本プロに参加したため、存在を知った作品。これを読みきる度量があるのだろうかと自問自答していました。表題作のほか6作品はいっています。
「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」の3作品は続いています。私は本を読んで泣いた記憶がないのですが、「その日」で中学生と小学生の男の子たちが母親の本当の病状を父親から聞く場面では涙がこぼれてこぼれて・・・・「子供から希望を奪う権利は親にもないと思う」という母親の気持ちで真実を知らなかった子供たち・・思い出すだけで泣けてきます。今私は体も心も安定しているので、読めましたが、そうでないときには読むのがつらすぎるのも事実だと思います。もう一度読みたい!人にも勧めたい!ということで評価は「5」としましたが、心身ともに安定していることが条件ですね。


さくら > こんちにわ。
これは私重松作品の一番だと思っています。母を失くした後に読んだため、色々なことがかぶったり色々な感情が押し寄せてきて、もうこれ以上泣けないってくらい泣きながら読みました。でも、やっぱり読んで良かった、たくさんの人に読んでもらいたいと思える作品です。私はお父さんの「本当にがんばったんだよ。早く病気治して、早く家に帰って、早くダイに会おうと思って、本当に痛い注射たくさん打ってがんばったんだ・・ダイ、ママに言ってやってくれよ、よくがんばったねって、すごいねって・・」この台詞で号泣しました。今思い出しても泣けてきます・・ (2006/03/22 18:05)
ほっそ > さくらさん、レスありがとうございます。(^_^)
さくらさんの引用したセリフは、ぐっと来るものがありますね。わたしもこの場面が一番泣けました・・・重松作品二冊目でこのようなすばらしい作品に出会えたこと幸せに思います。またいらしてくださいね。 (2006/03/22 18:53)
ゆんゆん > ほっそさん、この本は号泣ものでした。読むのが辛くてたまらなかったけど最後にちょっぴり温かな気持ちになりました。本当に素晴らしい作品でした (2006/03/31 16:15)
ほっそ > ゆんゆんさん、こんにちは。レスありがとうございます。(^_^)
「最後にちょっぴり温かな気持ちに・・・」本当にそうですね。本プロに参加したからこそ、この本に出会えてよかったです。 (2006/03/31 18:39)

      

林真理子「アッコちゃんの時代」

32番 ☆☆☆

林真理子さんが「徹子の部屋」で語っていた作品でしたし、興味もあったので、読みました。真理子さんは作品で秋山聡子として登場します。実際のモデルの方には編集者が取材したようですが、聡子とアッコちゃんの食事の場面など、よく書かれていると思います。最初の設定が私としても、真理子さんらしくてとてもよいです。
でも主人公のアッコちゃんには全くといって共感できず、嫌悪感まで感じました。最後どうなるのかなと思い、後半より一気に読みましたが、結局子供と実家に転がり込み、別居中の夫より養育費を受け取り、人に頼まれれば夜遊びもして、その合間に子供の学校からのプリント作成などする?!
私も古い価値観の人間だと痛感しました。あくまでも小説ですから、作者がどのような感想であったかは想像するしかありません。たとえどんな感想を持ったとしても、バブルの時代を象徴する女性を書きたいという意欲は伝わってくるように思いました。

中島岳志「中村屋のボース」

31番 ☆☆☆

昨年の大佛次郎論談賞受賞作品。新聞報道の頃から気になっていた本でした。さすがに難しく、かなり斜め読みでしたが、一応最後まで目を通しました。
副題がインド独立運動と近代日本のアジア主義とあります。まさにインド独立運動の指導者のR・B・ボースの生涯と彼を取り巻く人間関係や国際情勢を書いた作品です。
インドで爆殺未遂事件を起こし、日本に逃亡するR・B・ボース。(いまならまさしくテロリスト)その当時の同盟関係にあったイギリスと板ばさみになる日本政府は彼に国外退去処分を下す。ところが彼をかくまう日本のアジア主義者たち。彼らはR・B・ボースの隠れ場所として、中村屋創業者にそれを依頼。地下生活が続く中、中村屋の娘と結婚。その後日本に帰化して、日本においてインド独立のための活動を展開していくなか、日本も戦争へ突入。R・B・ボースはインド独立の絶好のチャンスと思い、さらに積極的な活動を続けるが・・・・・・
結局R・B・ボースは終戦の前の冬1945年に、インドの独立を見届けられず、日本で生涯を閉じます。
作者はR・B・ボースの娘さんから膨大な資料を預かることができ、その気持ちにこたえたいという一心で書いたことが充分伝わってくる作品でした。そのため中村屋との関係が一番読み応えがありました。また日本での生活が長くなったため、インドで活動を続けた方にもR・B・ボースの本当の気持ちが理解してもらったともいいがたく、また日本人にも同様。そのあたりがなんとも言えずつらかった・・・

姫野カオルコ「ハルカエイティ」

30番 ☆☆☆

書評で気になってた本でした。この作家さんも私にとって「はつもの」となります。
1920年に生まれた主人公持丸ハルカ。結婚後は小野ハルカ。ハルカの人生を軽快に描いていきます。ハルカは私の母くらいの世代となりますが、いきいきとしたハルカの様子にこちらも元気付けられました。時代が時代だけに困難なこともそれなりに多いのですが、持ち前の性格で立ち向かっていきます。
ハルカが結婚後、人並みに(?)夫が不倫します。そのときの反応がなんとも言えず、理解しがたい。そして、彼女自身も年下の男とお付き合いして、時にはお金を貸したりする・・・  それなのにこの夫婦は、けんかするどころか仲が良くて、夫に先立たれても、「ラッキーな結婚にアタッたんやもんな」といわせる・・・夫婦のことは夫婦しかわからないとはよく言われるものですが、この小説読んでも、ハルカの行動は私には理解できないなあ~
というわけで、後半ハルカがどんな言動するかとヒヤヒヤ、ドキドキ。ハルカの行動を理解しない私はオニババか?


EKKO > こんばんは。ハルカの行動も不可解でしたが、妻の不倫をあっさり許す大介にもびっくりでした。結局は大波はたたず最後まで仲の良い夫婦だったところが、ほっそさんの仰るとおり「夫婦のことは夫婦にしかわからない」ということなんでしょうか?そんなところは不可解でしたが、全体的には結構楽しく読めました。 (2006/03/31 00:17)
ほっそ > こちらにまで訪問いただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いしますね。ハルカの姑があまりにもやさしく、少々浮世離れしていましたが、よかったです。それがあったから、後半につながったのかと考えています。 (2006/03/31 09:01)

佐藤愛子「血脈と私」

29番 ☆☆☆

佐藤愛子さんの作品は「血脈」以外は読んだことありませんが、「血脈」は本のボリュームと同様に迫力ある作品でした。その関連の本を図書館で見つけて、読みました。「血脈」を読んでいた当時のことを思い出してそれなりに楽しかったです。
「血脈」は作者の父佐藤紅緑、兄のサトウハチロー(腹違いですが・・)を中心にした佐藤一族の波乱万丈を描いています。女と金にだらしなく、(今ならスキャンダルで抹殺されそうですが)でも作者や一族のユーモアでしょうか・・・暗い気分にならず読みきりましたね。作者自身が語る自分の作品や一族に対する思いは小説とはまた違ったものがありました。

ユン・チアン ジョン・ハリディ 「マオ(下)」

36番 ☆☆☆☆

とにかくすごい内容でした。スターリンと渡張り合い、(ソ連より軍事援助を獲得するため)スターリンの死後は、自分がスターリンに代わり世界の指導者となるための野望。人間の欲望はどこまで膨張するのかと思いました。
私の子供の頃、アメリカも日本も中国と国交を回復した時代でしたので、このあたりからは結構サクサク読めました。鄧小平の二度にわたる失脚で自宅軟禁など、林彪事件、四人組、文化大革命、とにかく毛沢東の政治家(と呼んでいいのか疑問がありますけど)としての生涯は常に権力闘争。それだけならいいのですが、それに人民を巻き込んでもなんとも思わないというのが悲劇的なことです。
近隣諸国と歴史認識について、このところ対立する場面が目立ちますが、結局光と影の関係と感じました。作者が日本語版(上巻の頭書に記載)によせてに「日本の侵略が毛沢東の政権奪取を助けたのは確か」とあります。難しいところです・・・・・
また晩年の毛沢東はさびしいものでした。家族もことごとく裏切り、最後の妻の江青は毛沢東がなくなってすぐ監獄へ。
身内を後継者にしなかったのはわずかな救いなのでしょうか・・・・・?

鳥飼否宇「激走福岡国際マラソン 42.195キロの謎」

28番 ☆☆☆☆☆

本プロに参加したからこそ、出会えた作品。恥ずかしながら、この作家さんお名前も知りませんでした。(ファンのかたゴメンナサイ)
中間点まで、そろそろ読んでいましたが、その後一気読み!久しぶりの快感でした。
舞台は2007年師走の福岡国際マラソン(翌年の北京オリンピックの選考レース)
主な登場人物はペースメーカーの市川とその後輩洪と謎の岡村。この二名は一般参加。招待選手の小笠原と二階堂と谷口。外国人のペースメーカーのダコタとマチュレ。招待選手としてキバキとコスゲイ。ほか白バイの長田。市川の恋人の松滝。
マラソンの実況中継にあわせて、話が進んでいきますけど、どこが謎なのか途中でおこるアレなのか?とにかく理屈抜きに楽しめました。本プロの皆さんに感謝でいっぱいです。
最初に激走を『劇走』とうってしまって、本プロの表紙のほう訂正できませんでした。あ~恥ずかしい(T_T)


すもも > 初めまして。この本、わたしも本プロで初めて知りました。>一気読み、まさにその通りでしたね。文庫になったら、ぜひ買いたいと思いました。今度は伏線を確認しながら、読み直したいです。 (2006/03/09 10:03)
ほっそ > はじめまして。レスありがとうございます。マラソン中継を見るのもかなり好きなので、本当に楽しかった(^_^)
それに予約なしで図書館の本棚で見つけたときのあの感動。(ちょっと大げさ?)まだ返却日まで日にちがあるので、もうしばらく楽しみたいです。またいらしてくださいね。 (2006/03/09 11:52)

佐木隆三「三つの墓標」

27番 ☆☆☆☆

裁判取材に基づいて書かれた坂本弁護士一家殺害事件についての小説です。作者の緻密な取材によるものなので、内容もすばらしいです。またところどころに検察官面前調書というのが出てきます。法律に疎いので、どういう意味を持つものかはよくわかりませんが、被告が自分の言葉で語っている内容でした。これは迫力がありました。奥さんが「子供だけはお願い・・」といった場面や坂本弁護士が「金か・・・」といった場面から、私が想像するにオウムに殺されることは全く考えていなかったようですし、その場におよんでも犯人がオウムとは思わなかったようです。そのため一家の無念を改めて思いました。
彼らは宗教のために犯罪をおかしたという意識でいたようで、仲間内でこの犯罪を正当化している場面には、作者自身も哀れなものを感じているようで、私も同感です。彼らは組織犯罪に手を染めただけです。
悲しい事件でしたので、読むのがためらっていて、何年も過ぎたように思います。でも現実に背を向けず、読んでよかった・・・佐木さんの作品も久しぶりでした。宮崎事件の本を期待しているのですが・・・

柳美里「交換日記」

26番 ☆☆☆☆

2001年11月末より2002年末までの彼女の日記。主な内容は
1.子育て(この当時お子さんは二歳)と執筆で多忙な作者の日々。
2.「石に泳ぐ魚」裁判に関しての彼女の思い。
3.「八月の果て」執筆のため、マラソンに挑戦して、その後すっかりはまって、各種レースへ参加する様子。
4.編集者とのお付き合いの模様。
5.東さんや自分の家族やお子さんの父親に対する思い。
私は「命」シリーズの続編として読みました。決して器用でなく、いつも真剣(逆に返り血を浴びながら・・)な作者の姿勢には頭が下がります。編集者にも絶大な信頼を寄せていて、いい関係でいられるのに、逆に血縁のある方との関係は必ずしもそうはいえない現実もそのまま表現されています。
私が一番と思ったのは、お子さんの様子。いたずらしたり、作者を困らせたり、かなり詳しく書かれています。我が家の子供たちもそうでしたが、怪獣ぶりはすごい!
裁判については、該当の作品を読んでないので、なんともいいようがありません。
朝日に連載当時「八月の果て」を読み始めたけど、いつの間にか読まなくなってそれっきりにしたことを少し後悔をさせた本となりました。


キイロイトリ > はじめまして。「命」シリーズはまだ途中までしか読めてないのですが、、柳さんの自分を切り売りしているような文章には痛々しさを感じながらも惹きつけられます。裁判に関しても興味がありますので、今度読んでみたいです。 (2006/03/03 22:48)
ほっそ > キイロイトリさん、こちらこそはじめまして。(^_^)
レスありがとうございます。私自身世渡りが下手で、嫌になることが多いのですが、柳さんが自分自身に正直に生きている姿は何もそこまで世間と闘わなくても・・・と思いますね。今も新潮45に連載しているようですので、(私も時々立ち読みしています)今後の彼女の作品と共に楽しみです。編集長の中瀬ゆかりさんとの友情がすばらしい・・・
今日図書館で「八月の果て」を手にしましたが・・・やっぱり読めそうにありませんでした。(T_T)/~~~ (2006/03/04 15:52)

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