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山崎豊子「二つの祖国(中)」

53番 ☆☆☆☆

引き続き天羽一家がたどる過酷な運命とは・・・
賢治はフィリピンへ。そこで弟忠を救うつもりが忠を撃ってしまう・・・忠は学徒動員で日本軍に入るが、アメリカ生まれとして大変な差別を受け、かえって日本への忠誠が強くなっていきます。アメリカでは移民の子として差別され、日本にいればアメリカ生まれとして差別され、忠も悲しい運命をたどっていきます。またアメリカに忠誠を誓う兄の賢治のことを全く理解できなくなっていきます。結局敗戦まで捕虜として過ごします。
賢治の妻エミーは実家を頼って、ロスに戻りますが、そこでレイプ事件に巻き込まれ、精神的におかしくなりアル中に。でもそのことは天羽家の人は知りません。エミーは二世ですが、賢治の精神構造が違って、夫婦間の溝になっていますが、エミーはそのこと自体に気づかない様子。
ナギコは帰国後大変苦労します。さらに広島で被爆。両親を失います。
そして日本の敗戦・・・
アメリカの天羽一家は元の生活を取り戻すべく努力をし、賢治は占領下の日本へ。チャーリーはマッカーサーの部下として日本へ。忠も日本へ戻ります。賢治は東京裁判のモニターとしての勤務が始まり、さらに日本とアメリカのはざまで苦悩するのでした。モニターとは法廷での通訳の言葉が正しいかチェックする役目です。
ナギコと賢治が再会して・・・・・チャーリーはあれだけ嫌っていた日本の家族と再会して(こちらも被爆していた)ナナギコとも再会し、上京をすすめます。
忠は復員後、鹿児島の親類から罵倒されるのでした。上京して闇市の仕事を始めたため、また賢治との溝が深くなっていきます。ナギコの妹の広子は帰国船に乗らず、アメリカで勉強を続け看護婦になり、広島へ赴任して、姉に再会します。
エミーは子供をつれ、日本にやってきます。
このあたりまでの展開がこの巻での内容。
戦争の記述、負け戦の惨めさ、原爆の悲惨さ、敗戦と同時に変わった人たちなどこれでもかというくらい正面から書き進めていきます。だからナギコと賢治のロマンス(不倫?)がいい味だしてました。
東京裁判についての記載、記録がこの巻の大部分を占めていきます。歴史認識というものですが・・・事実の積み重ねが歴史・・・光と影がありますね。この当時から米ソが対立していたこと改めて感じました。日本人の感情として、許しがたいものがあることは理解しますが、「無条件降伏」したもの事実。世渡りがうまいとお世辞にもいえない賢治。この先どうなるのでしょう。


れんれん > ほっそさん、完読おめでとうございます。ほっそさんの書評からも読み応えの有る作品であることがひしひしと伝わってきました。これは覚悟してかからなければ・・・今年中に読めるかしら。 (2006/06/16 20:09)
ほっそ > れんれんさん、レスありがとうございます。
裁判部分の記述ははっきり言って難しくて、一応目は通したけど、ほとんど頭に入っていきませんでした。(T_T)/~~~
賢治の苦悩する様子はなんとも言えず悲しいです。エミーとチャーリーがあまりに割り切りすぎて、ナギコと賢治の様子が際立っています。 (2006/06/17 15:26)

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コメント

ほっそさん、おはようございます。
三巻を読み終えました。
この巻は、日本に来たエミーが、賢治に、アル中になってしまった理由を打ち明けるところまでです。
どんどん重たくなっていく物語に、主人公をどこまで苦しませるのか、と作者を恨みたくなりました。
裁判部分、難しかったです。たぶん、易しい言葉を選んで書いてくれているのだろう、と思いましたが、なかなか頭に入ってきませんでした。
戦争のことを、もっと知らなくては、と思いました。

なぎことのロマンスは・・・賢治にはもうちょっと罪悪感を感じて欲しいと思ってしまいました。でも、こういうことになってしまったのは、かなり参っているのかもしれないですね。このあとどうなってしまうんだろう、と思うとかなり不安ですが・・・
いよいよ最終巻ですが、これもまだまだ重たくなるのですね。心して読もうと思います。

こちらにもありがとう。もう読み終わりましたか?
私も裁判のシーンは、申し訳ないけど、無意識のうちに飛ばして読んだようです。それでも、この作品は読む価値あります。作者には、大きな問題ばかり取り組んでいただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。

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