穂積隆信「由香里の死 そして愛」
187番 ☆☆☆
1982年刊行された「積木くずし」は社会現象になり、本もすごく売れ、ドラマにもなった。あれから20年以上の年月が過ぎ、これが「最終章」と・・・
このドラマはテレビで見たので、斜め読みだが、一気に読んだ。でもわたし1982年当時は、ドラマも本も素通りしてたので、とても新鮮に思えた。
この一家結局、崩壊していたのだ。悲しいけれど・・・ それは「積木くずし」が世に出たことと密接に関係しているのは、まぎれもない事実。プライバシーを切り売りすることが、こういう結果になるとは、本人も予想していなかったのはないか。
自業自得といってしまえば、それまでだが娘さんは35歳で他界。この本は彼女への深い愛と悔恨があふれている。それに気がつくには、あまりに大きな代償であった。
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