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2007年8月

加藤仁「宿沢広朗 運を支配した男」

213番 ☆☆☆☆

新聞の書評で気になったいた本。
昨年6月急死した宿澤氏について、丁寧に書かれた本です。
ラグビーで有名だったのと銀行員をしていたのは知ってたけど、どちらも極めていたとは・・・ また家庭での予想外の人柄もわかり、ほほえましく思いました。
銀行員時代は難しい仕事も成功させてたのに、ラグビー協会では冷遇されていたとは、世の中難しいです。また人の見ていないところで努力していた様子には、頭が下がります。「努力こそが運を呼ぶ」のだそうです。
それだからこそ、仲間との山歩きの最中、それも山頂で心筋梗塞の発作で亡くなられたこの現実。本人が一番無念だったはず。まだまだ銀行でも日本のラグビー界でやりたかったことあるでしょうに(T_T)/~~~

萩原葉子「天上の花」

212番 ☆☆☆☆

寂聴先生の本で知った本。
恥ずかしながら、萩原朔太郎も三好達治も名前以外すべて忘れていました(T_T)/~~~
朔太郎の娘である作者は、子供の頃からずっと三好達治に可愛がってもらい、その姿を鮮明に描写したもの。
この本では、三好達治と作者の叔母(朔太郎の妹)との愛憎劇がなんともいえませんでした。こういうことって時代に関係ないのですね。これを作者は「手記」という形で、叔母の心をえぐって表現しました。詩人である達治と叔母では、全くかみ合わない。叔母はあまりにお嬢様育ちでかつ3回の結婚歴がある・・・ 達治は自分の気持が伝わらないことに腹をたて、暴れます(ワイドショーでよく聞きますよね。DVってヤツ)
この生活は一年もしないうちに破綻するのです。
そして戦後、達治と作者の交流はなおも続きます。ここに達治の懐の深さを感じて、暖かい気持になりました。

真保裕一「ホワイトアウト」

211番 ☆☆☆☆

真夏に読むにはピッタリ(*^_^*) 真冬の雪山でのお話です。
奥遠和ダムがテロリストに占拠される! 人質は職員と亡き同僚の婚約者千晶。主人公富樫が彼らと対決する。

テロリストの動き、仲間割れもあります。
警察とのやり取り。
千晶の心理描写。
そしてなんといっても富樫・・・かっこよすぎる。ヒーローだ。ありえないとは思いつつも、常に心の中は葛藤していている様子。妙に納得してしまいました。それとあわせて、雪山の描写もすごかったです。
ダムについての記述もかなりオタク、でも私は舞台と思われる奥只見にいったことあるので、ひきこまれました。出口の見えない長いトンネルのこと思い出しました。


わった > こんにちは。この作品て確か織田雄二主演で映画化されたような・・・。この作家さん未読ですが、あまり寒くならないうちに読んでみたいです。 (2007/08/25 19:57)
ほっそ > わったさん、レスありがとうございます。カッコイイ主人公を織田雄二、千晶が松嶋菜々子、犯人のひとりが佐藤浩市だそうです。(mixiのコミュで見ました★) 男の作家さんでこんなにはまったの初めてです。一年に一作らしいので、全作読破するつもりです。 (2007/08/26 09:17)
まゆ > 初めて読んだ野は真冬でした・・・。寒かったです(笑)
ありえないと思いつつ、ものすごくおもしろいですよね。あまりにもおもしろかったので、人にもすすめ、自分でも読み返しています。映画もそれなりにいい出来でしたよ。 (2007/08/26 19:46)
ゆんゆん > ほっそさん、私も夢中になって読んだことを思い出しました。富樫かっこよかったですね!まゆさんの言われるように映画はよい出来で迫力がありよかったです。山のことを書いた真保作品はお勧めです (2007/08/26 23:54)
ほっそ > まゆさん、ゆんゆんさん、レスありがとうございます♪
まゆさん、確かに富樫の行動はありえないです。でも常に心のなかで葛藤しているので、つい「もしかすると・・・」と思ってしまいました。
ゆんゆんさん、この作家さん他にも山のこと書いているの??!! ぜひ教えてください。映画はテレビでやったら見ようと思います。 (2007/08/27 08:43)
プーさん > 菜々子ちゃん、可愛かったです。 (2007/08/27 16:59)
ほっそ > プーさん、ありがとね。菜々子ちゃんの千晶はピッタリだと思います。 (2007/08/28 08:41)

平 安寿子「なんにもうまくいかないわ」

210番 ☆☆☆

並河志津子、通称しーちゃんが巻き起こす騒動の数々。周りにいる人たち苦悩???を描いた短編集。表題作のほか5編入っています。
しーちゃんのシリーズは浮世離れしていて、ゆかいゆかいでした。はつものでこれを読むのは、やばかったかなあとも思いましたね。
私として一番印象的だったのは、ボーナストラックとして入っている「亭主、差し上げます」です。
耕平をめぐって、本妻(いまどきこんな言い方はしませんか?)の光と愛人の恵子が、激突\(◎o◎)/ その場には耕平もいるのです。ここで女のホンネが爆発。思わぬ展開が・・・ 男性の皆さんが読んだら、女の恐ろしさに背筋が寒くなるかも。私はなんだか納得してしまいました。ああ怖い。

吉田修一「初恋温泉」

209番 ☆☆☆

初恋温泉・・・壊れかけた夫婦が熱海の温泉へ
白雪温泉・・・雪深い青荷温泉。隣室の二人が気になる
ためらいの湯・・・不倫関係の同級生が京都で落ち合うまで
風来温泉・・・夫婦で行くつもりが、いつの間にか男一人の那須温泉
純情温泉・・・高校生の男女が秘密で向う、黒川温泉

以上5作品。
「白雪温泉」と「純情温泉」が好きですね。特に「純情温泉」のラスト数行。中高年にはこたえます。ぜひ本書で確認下さい。


kanakana > 私も白雪温泉がすごく好きでした。おしゃべりな恋人達が微笑ましくって。純情温泉は、モデルとなった黒川温泉の旅館に湯巡りで入ったことがあるので、懐かしく思い出しながら読みました。 (2007/08/19 16:45)
ほっそ > kanakanaさん、レスありがとうございます♪ 他の3作品もよかったのですが、あまりにも現実的な設定にちょっとなあ~~って感じ。好きな二つの作品は、ほのぼのしていて、温泉に行きたくなる気にさせました(*^_^*) (2007/08/20 08:50)

瀬戸内寂聴「愛の倫理」

208番 ☆☆☆☆

うさぎさんの本のあと、寂聴先生の本とは・・・暑さで頭がどうかしたか???
この本なんと昭和43年に出たものの「新装版」です。瀬戸内晴美時代の本なのです。サブタイトルが「女として自分を生ききる、女として愛しきる」とあります。若干時事ネタは時代を感じさせますが、それ以外はかなりよかったです。
先生の「かの子繚乱」と萩原葉子の「天上の花」が読みたくなりました。

      

中村うさぎ「だって買っちゃったんだもん!」

207番 ☆☆☆

サブタイトル「借金女王のビンボー日記Ⅱ」とあるまさしくそのとおり。
コミックのような感じで読みました(*^_^*) 主な内容は・・・

①イギリスの料理がおいしくないこと
②ブランドショップの受注会の実態
(新作をショー形式で見せて、お客からの注文を受けるというもの。私はじめて知りました。)
③マンションを衝動買いしそうになるうさぎ

私は「大食い」の番組が好きで、テレビであると欠かさずみています。うさぎさんの本を読むのは、それと共通する要素があると思いました。
うさぎさんにお金を貸して、本の収入で返させる出版社もすごいものです。


すもも > 中村うさぎさんと大食いの共通点。なるほどと思いました。どちらも自分には決してできないこと、ある意味感動的ですらあります。うさぎさんの本、また読んでみたくなりました。 (2007/08/17 18:47)
ほっそ > すももさん、レスありがとうございます♪「大食い」の番組が少なくなって、悲しいです(T_T)/~~~ ましてここは「テレビ東京」のネットワークからはずれているのです。少し遅れた「元祖でぶや」を見て、すこしは気分を味わうくらいでしょうか。 (2007/08/18 08:52)

真保裕一「防壁」

206番 ☆☆☆

10年前にでた短編集。
表題作を含めて、4作品。
それぞれの登場人物は、世間から見て、特殊な仕事をしている方々ばかり。
「防壁」は要人保護のSP、「相棒」は海難事故の特殊救援隊、「昔日」は自衛隊の不発弾処理隊、「余炎」は消防士。
真保作品ですきなのは、主人公がみな不器用な生き方しかできないことですね。今回の短編でも、特に男女間のことでは、空回りする主人公たちに共感しました。

姫野カオルコ「ああ正妻」

205番 ☆☆☆

前半部は主人公小早川の妻雪穂(どっかで聞いたことある名前??)の言動に、爆笑したり・・まあいろいろさせてもらいました。特に「成城」に関しての記述がおかしい。そこまで見栄を張って、どうするの\(◎o◎)/
自分がいい「家庭人」と思いましたね。雪穂と比べれば、私なんてたいしたことありません???
でも後半部分、帯にあった実験小説てのが爆発!なんだか急に理屈っぽくなり、ついつい斜め読みしてしまいました。
瓶野比織子っていうユカイな作家さんの担当者が、小早川という設定。瓶野も重要な役どころです。


失業中 > 読みましたね。後半の川田教授による分析結構好きなんです。何か姫野ってこんなふうに人間観察してるんだなとかおもって。家は動物は飼ってません、どうも雪穂とそう変わりないのでとてもお世話は出来そうもないので。 (2007/08/12 20:05)
ほっそ > 失業中さん、レスありがとうございます♪ 後半の論文ですよね・・・私としてはダメでした。グラフ?縦軸、横軸なんてのが出てきたものですから、目がテン。 またご指摘いただいた、小早川家のペット事情には、仰天。でもなんだかリアリティーを感じてしまい、背筋が寒くなりました。 (2007/08/13 12:16)

真保裕一「ダイスをころがせ!」

204番 ☆☆☆☆

主人公駒井健一郎は、大手商社を退職後、高校の同級生だった天地達彦から、総選挙に出馬するので、秘書として働くよう頼まれる。妻子を妻の実家に残し、選挙までの約束で達彦と政治活動をともにする・・・
この一連の流れのほか、達彦の祖父がかかわっていたかもしれないという汚職事件。健一郎が商社を辞めるきっかけになった、老人ホーム建設が再開発にばけた件。達彦の高校時代の元カノ、サキとは?
一気に話は進んで、選挙!同級生軍団は文化祭ののりで、一つ一つの問題に取り組んでいきます。

そしてラスト、投票日当日で物語は終わります。
達彦が当選するかどうかは読者の想像に任されているのです。不満といえば不満ですが、物語としては、これでよかったのではと思いました。
選挙資金をめぐる記述、人手がかかる選挙運動など現実的な話は、選挙があったばかりの時期でしたから、面白くてたまりませんでした。

★すっかりこの作家さんにはまって、手当たりしだい読んでます。お勧めあったら、教えてください(*^_^*)


イギー > こんばんは♪私もこの方の作品を読み始めました。とりあえずデビュー作である「連鎖」読書中です。食品Gメンの話で、まだスタートしたばっかりですがおもしろいです! (2007/08/12 00:03)
ほっそ > イギーさん、レスありがとうございます。まだ未読のものが多いので情報うれしいです。また教えてね♪ (2007/08/12 07:13)
ROY > 僕もラストはそこで終わりかよ~となりましたけど、主人公たちにとってはあそこまでが一つの物語なんですよね。天地の台詞には胸を熱くさせられました。 (2007/08/12 22:46)
ほっそ > ROYさん、レスありがとうございます♪ ご指摘のとおり、天地の「ストレート」なセリフには、私も青春を感じました。天地が当選して、駒井と永田町で奮闘・・・なんて話も読みたいです(*^_^*) (2007/08/13 12:12)

      

真保裕一「奪取」

203番 ☆☆

テーマは「偽札づくり」
主人公手塚道郎が友人西嶋雅人の保証人になっていたために、(いつのまにかの保証人??)山のような借金。これを返すために偽札をつくることに。銀行の両替機をだますことを目的に・・・
だんだんエスカレートしていき、道朗は保坂仁史、鶴見亮輔と名前までかえていく。印刷や製紙にものめりこんでいきます。
面白い脇役も多くて、ユカイだったけど、理科系の描写が私には苦痛でした。

ユン・チアン「ワイルド・スワン」

201~2番  ☆☆☆☆☆

200冊の記念に再読しようと思っていましたけど、いろんな都合で201冊目となりました。
はじめて読んだのは、十数年前。「十五歳で、私の祖母は軍閥将軍の妾になった。」という衝撃の書き出しから、もうとまらなかったです。私自身子育てで目がまわりそうな日々でしたが、寸暇を惜しんで読みました。
そして今回もほぼ同様でしたが、「マオ」を読んでいたせいか、私としては熟読したように思います。
前置きはこれくらいとして、この本はなんといっても「ノンフィクション」であることが素晴らしい。祖母、母、そして作者の物語となるわけですが、歴史や組織に翻弄されると、一人の人間はなんともはかないものであること・・・感じてしまう。ましてや女性の人権という考えも今とは違う時代・・・女性たちは苦悩の道を歩んできたのです。
まず祖母、軍閥将軍の死のあと、夏先生と再婚するのですが、このときの夏先生の家族の大反対!!
そして母、共産党の革命家との恋愛、結婚。理想に燃える夫とかみ合わない日々。
そして作者、幹部の子供として過ごすが・・・・文化大革命の時代に思春期を迎える。
下巻に続きます。


トントン > 遅くなりましたが200冊おめでとうございます!ほっそさんの日記は気になっていながら未読の本が多いので参考にさせてもらってます。この作品もいつか読んでみたいと思っています。ノンフィクションなんですね・・・下巻の感想も楽しみにしています。 (2007/08/02 05:56)
ほっそ > トントンさん、レスありがとうございます。お祝いのメッセージもありがとうございますね。 今ちょうど文化大革命の時代のところを読んでいて、今日か明日には読み終わると思います。この本は、お勧めですね。ぜひ読んでみてください(*^_^*) (2007/08/02 12:12)

中国全土でふきあれた文化大革命の嵐。作者いわく「嫉妬や怨恨といった人間の醜悪な本性をたくみに把握し・・・」
私自身の感想としては、国民党との内戦と同じくらい中国国民は打ちのめされたのではないかと思ってしまいました。
作者一家もこの嵐に正面からぶつかり、両親ともに迫害されます。自分ではどうすることもできず、苦悩する一家。一家は離散します。でも家族の絆は強いものになりました。祖母の死、母の病気、そして父・・・・
また作者の勉学に対する熱意はどうすることもできない状態に・・・それでも学校は異常な状態で、なれない農村や工場での生活。そして西側の国への憧れ、毛沢東思想への疑いも抑えることができない日々。作者は大学で英語を学び、26歳でロンドンへ留学する。ここで物語は終わります。
作者の毛沢東への偽りのない気持が、一番印象的でした。この作品のあと、毛沢東の伝記に取り組んだのも自然な流れでした。

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