天童荒太「悼む人」
438番 ☆☆☆
直木賞作品で、楽しみにしていました。
正直な感想・・・・・直木賞って「私の男」もあり? でこの作品もあり? 受け止め方は、幅広いかと思います。
悼む旅を続ける坂築静人(さかつきしずと) 「世捨て人」としか思えない日々。新聞などでニュースをチェックし、亡くなった方が「誰を愛し、誰に愛されたか」心に刻みながら、「悼む」ことを続けている。当然世間から理解されるでもなく、警察に保護されることも。
そんな彼にかかわる3人の目から、彼の「悼む」をつづっていくのでした。自暴自棄気味のライター、蒔野抗太郎(まきのこうたろう) 彼の母、坂築巡子(さかつきじゅんこ) そして刑務所からでたばかりの女、 奈儀倖世(なぎゆきよ)の3人です。この3人は、俗世の抱えきれない苦悩を抱えているというわけ。
「包帯クラブ」を読んでいたので、作者の無垢な気持ちは十分伝わってきました。こういう作品を生み出すのは、精神的にもきつかったことと思います。世間で直木賞という形で、認められたこと、本当によかったと思いました。
でも、でも、でも・・・・・巡子のような悟りの境地までいけるのか。病気を抱え、静人を理解してもらえず、娘美汐(みしお)の恋愛の悲しい結末。このあたりはつらかったです。
ラストはいい場面の連続でした。命のバトンが繫がれていきます。
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悼む人 著者:天童 荒太 |
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