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本・乃南アサ

乃南アサ「水曜日の凱歌」

☆☆☆☆☆

内容紹介

昭和二十年八月十五日、男たちは戦争に敗れた。今度は女たちの戦が始まる! 敗戦国日本は、男を戦地に駆り出す代わりに、女たちを進駐軍に〈防波堤〉として差し出した――。十四歳の鈴子は、RAA(特殊慰安施設協会)の誕生に立ち会う運命となり、自分の母親を含む、さまざまな階層の女たちの変化と赤裸々な魂を見つめていく……。国家、女と男、アメリカ、自由、そして現在までを問う現代史秘譚刊行。


大みそかから読み始めて、元旦の夜もう止まらず、一気読みした。

心揺さぶられた内容でした。映像化しにくい素材なんで、ぜひ一読をお勧めします。

本書の感想は、性別、年齢、ご本人の戦争体験、または身近な人に戦争体験者がいるのか、(その内容もふくむ) また戦争体験をどういう風に聞いているのかによって、かなり左右されると思います。

たとえ短い間としても、RAAというものがあったということ。(読後、ウィキペデアで見て・・・愕然。実在の施設の名前も出てきています) 歴史の教科書にも載らないこのこと、どう解釈したらいいんでしょうか。ウィキペデアには、女性兵士相手の・・・なんてあったもんですから、頭がクラクラしました。

子供の鈴子からの視点なんで、生々しい描写も少なめですが、女のたくましさは充分に伝わってきますね。

個人的には、鈴子の幼馴染の勝子一家の動向が、最後あっさりだったので、気になって仕方がありません。

乃南アサ「新釈にっぽん昔話」

☆☆☆


人も子供も楽しめるユニークな昔話集が誕生しました。
ドラマ化で話題となった『いつか陽のあたる場所で』など、次々話題作を生み出す乃南アサさん。「さるかに合戦」「花咲かじじい」「一寸法師」「笠地蔵」など誰もが知っている昔話が、手練れの作家の手にかかると、大人も楽しめるユニークなエンタテインメントに大変身。太宰治の『お伽草子』を彷彿とさせる意欲作です。東日本大震災を、取材に訪れた仙台で経験した乃南さん、復興に取り組む人たちに、物語で勇気と希望を届けたい、という思いも込められた作品集です。「


絵本,まんがにほんむかしばなし、真っ青なブラックユーモアたっぷりの物語でした。


フィリピンでホームレスしている男性のノンフィクション読んだばかりでしたので、「笠地蔵」のおじいさんとおばあさんの息子たちが、「音信不通」である事情を説明されてて、切なくなりました。

子供には読ませたくない本だと思います。

乃南アサ「禁猟区」

★★★

内容(「BOOK」データベースより)

       捜査情報が漏れている!?刑事が立場を利用して金を動かしている!?警察内部の犯罪を追う監察官はあくまで陰の存在。隠密行動を貫いて「密猟者」を狩り出してゆく。尾行される刑事は意外にも無防備。獣道に沿って仕掛けられた罠に気づきもしない。プロとしての自負が邪魔するのだろうか。監察チームの頭脳プレーを描く本邦初の警察インテリジェンス小説、ここに誕生。

まゆさんのブログで知った本。本が出てから、しばらくたつのに、存在を知ったのは、彼女のブログでした。お粗末な話です。

警察官の「監察対象」になる話でした。特に本の最初に登場する、ホストクラブにはまる女性警察官の話が、落ち込む内容で、ためいきしか出てきませんでした。

それ以外の3作品は、最初の話よりはいいかな。

監察というと、「相棒」の見過ぎか、あのメガネの男性の印象しかない・・・そういう部署に女性が配属されていてもおかしくないのに、不思議な気分でした。そういう意味で、いくみをもっと知りたい気がします。「見つめないで」の後日談も知りたいし。

乃南アサ「いちばん長い夜に」

★★★★★

内容紹介

 

わたしは、まだやり直せるのだろうか? 幸せになって、いいのだろうか? 刑務所で知合った前科持ちの芭子と綾香は、東京下町で肩を寄せ合うように暮らし始めたが――。健気に生きる彼女たちのサスペンスフルな日常は、やがて大震災によって激しく変化していく。二人は、新しい人生の扉を見つけられるのだろうか?

結局一気読みでした。最初、あとがきから読んだのですが、もうここだけでうるうる・・・

アマゾンや読書メーターでも、「違和感」持った方もいらしたようですが、私は納得でした。

「あの日の仙台」についての描写が、もう体が震える思いでした。

綾香がいてもたってもいられず、被災地のボランティアに通う展開、そして彼女の出す一つの結論。芭子の震災体験、東京に戻ってからの虚脱感。作者が感じた「うしろめたさ」など、あの震災を題材にした「物語」として、素晴らしい出来になっていたと思います。

芭子が、仙台の公衆電話で、無意識で実家に電話する場面には、感動しました。南君が、こんなに静かなのは、もっと大変な場所があるんだという意識にも、共感。

それ以上に印象的だったのが、綾香の変化。自分の犯した罪に、後悔なしと思ってた彼女。(やらなければ、殺されてしまいそうなDVの結末でした)それは重々承知の上で、やっぱり「命の重さ」を感じるところでしょうか。

福島を通って、宮城にボランティアに通う綾香に対して、「風評被害」 被災3県とそれ以外の地域の温度差を、どうしても感じてしまいます。

あと、高木巡査がでてきますよ。

なおこのシリーズ、第一作「いつか陽のあたる場所で」の記録は、→

第二作「すれちがう背中を」の記録は、→

乃南アサ「地のはてから」

860~1番 ★★★★★

内容(「BOOK」データベースより)

物心ついたとき、少女はここで暮らしていた。アイヌ語で、「地のはて」を意味するというこの土地で。おがちゃの背中と、あんにゃの手に、必死にしがみつくようにして。北海道知床で生きた女性の生涯を、丹念に描き、深い感動を呼び起こす。構想十年―書き下ろし長編小説。
小樽での奉公を終え、知床に帰った少女は、かつて家族を救ってくれたアイヌの青年と再会する。一度きりのかなわぬ恋。そのとき少女ははじめて思う。人は自分の人生を、どこまで選び、決められるのか、と。厳しく美しい知床の自然に翻弄されながら、ひたすら大正から昭和の時代を生き抜く。感動の最終章

私は「女の一代記」がかなり好きだ。小説でもノンフィクションでも、かなり好きだ。この好きが、病気に近いものかと思ってしまうほどの、読書体験だったです。私としては文句なしの★5つです。また若いころ、北海道に行ったことあるし、岩尾別も知っている。彼らが話す福島のお国ことばも、私にはかなり理解できるので、本当に熱中して読みました。

生活力のない男(夫、父)に振り回され、福島から知床に開拓に行く一家。母つね、娘とわ。夜逃げ同然で福島から、北海道に渡る場面の描写が、迫力満点だった。

つねもとわも自分で人生を切り開くことなんて、夢の夢。生き延びるために、ただ生き延びるため。アイヌの青年三吉への気持ちを断つように、とわは、兄から説得される。その兄のセリフには、思わず涙しました。「人は思い通りには、生きられない。それでも生き延びなければならない。生きてさえいれば、きっといい日が来るんだから」~~本では、お国ことばです~~

とわの夫の戦後の変貌ぶり、もう少し書いてほしかったなあ。女は強いなあ。男のだらしなさばかりが、目立つ作品でした。

乃南アサ「ニサッタ、ニサッタ」

821番 ★★★

内容(「BOOK」データベースより) 最初の会社を勢いで辞め、二番目の会社が突然倒産し、派遣先をたて続けにしくじったときでも、住む場所さえなくすことになるなんて、思ってもみなかった。ネットカフェで夜を過ごすいま、日雇いの賃金では、敷金・礼金の三十万円が、どうしても貯められない。失敗を許さない現代社会でいったん失った「明日」をもう一度取り返すまでの物語。

いまどきの若者、片貝耕平をめぐる物語。途中新聞販売店で、竹田杏菜という後輩に出会うのですが・・・ 会社が突然倒産~~幹部が雲隠れの展開には、笑えないものがありました。 耕平の父親もとてもほめられたもんじゃない。おばあちゃんが出てくるのですが、息子も孫もふらふらしている状態で、同情しました。おばあちゃんが、孫に諭すシーンは、思わず涙腺がうるうるですね。 耕平に対して、どう思うかがこの本の好きか嫌いか、わかれるところかと思います。私の場合、好きも嫌いもなく、現実感いっぱいで、他人とは思えないものがありました。

ニサッタ、ニサッタ Book ニサッタ、ニサッタ

著者:乃南 アサ
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

乃南アサ「すれ違う背中を」

718番 ☆☆☆☆

内容(「BOOK」データベースより)

「過去」の背中に怯える芭子。「堀の中」の体験をいまだ不用意に口走る綾香。しかしやっと、第二の人生が、ここ谷中で見えてきた二人だった。コトが起こったのはちょうどそんな頃。二つの心臓は、すれ違った彼らにしばし高鳴り、しばし止まりかけた。ムショ帰りコンビのシリーズ、大好評につき第二弾。

「いつか陽のあたる場所で」の続きですが、別に読んでなくても大丈夫。ムショ帰りの芭子(はこ)と綾香の二人のシリーズです。

あと、別のシリーズに出てくる若いおまわりさんも出てきます。

商店街の景品で出かけた大阪。近所の家でのストーカー騒ぎ。独身男性と思ってたら、実は・・・。たまに行く飲み屋さんの女性の顛末。それぞれ面白かったです。

綾香はパン職人として、一生懸命だし、芭子はペットショップでのバイトや、服作りで頑張っている。インコに癒されている芭子が印象的でした。

すれ違う背中を Book すれ違う背中を

著者:乃南 アサ
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

乃南アサ「風紋」

711番 ☆☆☆☆☆

行きつけの図書館が、長期休館になるので、じっくり再読したく借りてきました。

以前に読んだ時の記録は、こちらでご覧下さい。簡単なあらすじも書いてあります。

これと「晩鐘」は、大好きな作品でしたが、忘れていることも多くて、記憶力のあいまいさを実感しました。

主人公の姉、千種のはちゃめちゃぶり。主人公のクラスメイト木村充子こと「みっつ」の、妙な正義感。また主人公真裕子の壊れていく様子。なんか忘れてましたね。

建部との会話には、今後の展開を知っているので、私のほうが照れちゃいましたcoldsweats01

風紋〈上〉 (双葉文庫) Book 風紋〈上〉 (双葉文庫)

著者:乃南 アサ
販売元:双葉社
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風紋〈下〉 (双葉文庫) 風紋〈下〉 (双葉文庫)

著者:乃南 アサ
販売元:双葉社
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乃南アサ「自白 刑事・土門功太郎」

713番 ☆☆☆

連作短編集。主人公はタイトル通り、土門功太郎。彼の地味な仕事ぶりや、容疑者の取り調べなど丁寧に書いた作品でした。

時代設定が「昭和」なので、あんまり若い人が読むと、ちんぷんかんぷんかもしれませんね。その点私は、あってました?? 一つだけ注文。本にする時、時代順に並べてほしかったです。彼の娘たちが大きくなったり、小さくなったり。混乱しました。

夫殺しを題材にした「渋うちわ」が面白かった。女は怖い・・・

自白―刑事・土門功太朗 Book 自白―刑事・土門功太朗

著者:乃南 アサ
販売元:文藝春秋
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乃南アサ「火のみち」

537~8番 ☆☆☆

彼女の長編。妹のために殺人の罪を犯し、刑務所に入った南部次郎。そこでおぼえた「陶芸」に惹かれて、その後の人生を打ち込むという話。

戦争中から、平成まで長い時代を描いていて、時代背景もそのつど丁寧に書いていたので、とても読みやすかったです。

次郎はとてもほめられた人間でないし、陶芸に打ち込むあまり、周りが見えなくなっていく様子には、「不器用な人間」を感じました。どちらかといえば、彼をめぐる女性たち。妹の君子、家庭を捨て押し掛ける八重子、次郎の子供を産む綾。こちらの生き方が、たくましいです。

まったくのオリジナルなのか、モデルになるような方がいるのか、考えながらの読書でした。

火のみち〈上〉 (講談社文庫) Book 火のみち〈上〉 (講談社文庫)

著者:乃南 アサ
販売元:講談社
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火のみち〈下〉 (講談社文庫) Book 火のみち〈下〉 (講談社文庫)

著者:乃南 アサ
販売元:講談社
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